その “激変” は、黎明期からのアドバンテージをも覆ってしまうのか。
決して先駆者が衰えたのではない。それとは異なる “ゲームチェンジャー” とも言える何かが「突き抜けている」。
つきぬける最強。
R-TYPEⅡ「R-9C ウォーヘッド」の紹介文より
2021年 (令和3年) 6月22日15時現在、バーチャルYouTuber (VTuber) がうる・ぐら (Gawr Gura/通称 サメちゃん/所属:ホロライブEN) のYouTube公式チャンネル登録者数が289万人を記録し、キズナアイ (所属:キズナアイ株式会社) との差が7万人にまで迫っております。
がうる・ぐらは2020年 (令和2年) 9月のデビュー以降、チャンネル登録者数100万人到達日数や生放送配信同時視聴者数 (同接数) といったこれまでのVTuber業界の記録を次々に塗り替えてきました。
サメちゃんこと がうる・ぐら (Gawr Gura) VTuber史上最高同接数19万4280人を記録
仮にがうる・ぐらがキズナアイのチャンネル登録者数を上回った場合、現在のVTuber業界が形作られた2017年 (平成29年) 以降では史上初の歴史的出来事になると思われます。現時点で3DCGモデルを持たないLive2DのVTuberがチャンネル登録者数において1位を記録するのも史上初になると見られ、VTuber業界全体においても歴史的出来事になるものと思われます。
そして更にがうる・ぐらはVTuberでは前人未到となるチャンネル登録者数300万人の大台をうかがう勢いを保っており、今後どこまで記録を積み上げていくかが注目される段階へ入りつつあります。キズナアイの登録者数を上回るかどうかの歴史的出来事をも今や通過点になりつつあるのかもしれません。
この約3年半余りに及ぶVTuber業界の急激な変化は、それまで活動を続けてきた実績や経験、保持していたアドバンテージが安定を担保しないという現実を示しつつあります。タレントの引退や卒業、昨年まで隆盛を誇った事務所・グループの後退などの数々は、依然この業界が成長の真っ只中にあり、安定なものは何1つ無いという現実を突き付けていると言えるでしょう。
2021年現在、一見VTuber業界最大手としての地盤を固めつつあるように映る ホロライブプロダクション も、年内そして来年以降どうなっているのかは誰も分からないことでしょう。これまでこの業界では丸2年以上、最大手・最前線と目されるポジションを維持し続けた事務所・グループは無いだけに、ホロライブプロダクションがこのジンクスを打ち破るのかも今後は注目されます。7月1日をもって卒業予定の 桐生ココ (所属:ホロライブ) や ホロライブ6期生・ホロライブEnglish2期生といった後に続く新人の行方もまた注目を集めることでしょう。
この度のがうる・ぐらとキズナアイのチャンネル登録者数を巡る注目は、こうしたVTuber業界の、黎明期より築き上げてきたアドバンテージをも覆ってしまう “激変” の凄まじさを象徴していると言えます。
しかもそうした「突き抜ける」強さは、今後も安定を保証されない。まるでプレイヤーや機体が強くなるほどにステージや敵キャラも進化していくシューティングゲームのように、その先には更なる “ゲームチェンジャー” が待ち受けている。それはもしかしたら驚きの新人かもしれないし、トップランナーの更なる向上、はたまた再起を果たした黎明期からの面々なのかもしれないでしょう。
サメちゃんことがうる・ぐらがこうした新たな記録を打ち立てた瞬間、次に向けての “激変” がVTuber業界全体を待ち受けていることでしょう。
タレント名 | チャンネル登録者数 (ひと月前からの増減) |
キズナアイ (Kizuna AI) | 296万人 (+1万人) |
がうる・ぐら (Gawr Gura) | 289万人 (+18万人) |
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(P2y.jp 第2チーム)
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