タクティクスオウガ リボーン 松野泰己氏の発言が物議 ゲームは概ね好評も…

タクティクスオウガ リボーン 松野泰己氏の発言が物議 ゲームは概ね好評も…

2022年 (令和4年) 11月11日のゲームソフト タクティクスオウガ リボーン (Tactics Ogre: Reborn) を巡り、本作を手掛けた 松野泰己氏の発言が物議を醸しております。

画像引用元:任天堂ホームページ
© 1995, 2022 SQUARE ENIX CO., LTD.

「タクティクスオウガ」は1995年 (平成7年) 10月にクエストから発売されたスーパーファミコン用ソフト。重厚な世界観とストーリー、戦略性の高いシステムなど、今日のシミュレーションRPGに多大な影響を与えたタイトルとなっております。なお2010年 (平成22年) 11月にはPSP用ソフト「タクティクスオウガ 運命の輪」としてリメイク版が発売されております。

「タクティクスオウガ リボーン」では タクティクスオウガ 運命の輪をベースに、グラフィックやサウンドを強化。バトルシステムではユニットごとのレベル管理やバトルAIプレイアビリティーの向上が施されており、より現代的な内容に生まれ変わっております。

なお発売後は「ユニオンレベル」や「バフカード」といった新要素に賛否や局所的批判が見られるものの、全体的評価及び販売は概ね好調に推移している模様です。

しかしこの度、松野泰己氏の発言及びそれに対する反応が、本作の発売に水を差しかねない状況となる懸念が浮上しております。

松野泰己氏の発言が物議

タクティクスオウガ (原作版)
画像引用元:次のゲームなにする?
©1995 QUEST / 1995, 2010 SQUARE ENIX CO., LTD.

松野氏は8月17日のファミ通.comでのインタビューにて「本作のユニオンレベル (レベルキャップ (上限) システム) は敵レベルよりもやや上にしてある」と明言しておりました。

――圧倒的なレベル差で敵を蹂躙する、いわゆる「オレ強ぇ!」みたいなプレイができないと。

松野 その通りです。したがって、戦術ゲームとしてのユニットの運用が重要になります。その点では、『運命の輪』より難度は高くなっていると思います。ただし、ユニオンレベルは敵レベルよりやや上にしてあるので、上限いっぱいまでレベルを上げれば本来の想定よりもやや楽にプレイできると思います。また、“W.O.R.L.D.機能”でシナリオを戻した際、一度クリアーしたステージならレベルキャップを無視して戦いに挑むことができます。強い武器や防具を手に入れて装備させることで、たとえレベルキャップ付きでの戦闘だとしても、その強い武具の分だけ難度が下がりますのでご安心ください。

※11月16日12時現在、該当個所は「序盤から中盤にかけてユニオンレベルは敵レベルよりやや上にしてある」と修正されております。

『タクティクスオウガ リボーン』傑作タクティカルRPGの生みの親・松野泰己氏ら6名の開発陣スペシャルインタビュー。進化を遂げて蘇った本作の開発経緯と魅力を訊く
ファミ通.com

これに対し「実際の製品版ではユニオンレベルが敵よりも低くなっているのでは?」とする指摘がユーザーの皆さんより松野氏に寄せられたものの、松野氏は「これは序盤から中盤までの話です」と回答。これが事前にメディアで公開していた情報と異なっているとして物議を醸しております。

更に松野氏は「その情報はどこに記載されているか?」との指摘に対し「(記事) 本文を修正していただくよう依頼を出します」と回答。「修正するのは記事ではなくゲームの方ではないか」との指摘には、要望先としてスクウェア・エニックスのカスタマーサポートを案内するにとどめております。

ゲーム業界では過去にも事前の開発者の発言内容と実際の製品版の内容が異なり問題へと発展した事例が数多く存在しており、今回の 松野氏の一連の発言に対しても批判的な見方が寄せられております。

一方で松野氏は“実際に本作の開発を手掛けた者”として、このような発言をせざるを得なかった何らかの事情があったのかもしれません。よって良し悪しの2元論では一概に判断し難いでしょう。

今回の出来事はまるで本作で描かれる「弱者という“安全な立場”に身を置いて不満をこぼしたい民と、強者との関係性」を思い起こさせるものにも感じられ、皮肉にも本作のシナリオの秀逸さを証明しているようにも映るでしょう。

タクティクスオウガ リボーン 公式サイト

スクウェア・エニックス

(P2y.jp/ゲーム・任天堂・バーチャル・メタバース・VTuber・ボカロ・初音ミク・リアル・科学情報)

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