ゲーム内の性的表現 現実女性へのネガティブな見方及び有害な精神的影響は及ぼさないとする研究結果が発表

ゲーム内の性的表現 現実女性へのネガティブな見方及び有害な精神的影響は及ぼさないとする研究結果が発表

この度 米国など複数の大学による共同論文より、ゲーム内の性的表現がプレイヤーに女性蔑視的考えや有害な精神的影響を与えることにはならないとする研究結果が発表されました。

この論文は 米国・ステットソン大学、オーストラリア・タスマニア大学、ニュージーランド・マッセイ大学、オランダ・エラスムス ロッテルダム大学が共同発表した「ビデオゲームにおける性的描写はプレイヤーに害を及ぼすか? メタ分析による検証 (Does sexualization in video games cause harm in players? A meta-analytic examination)」。ゲームプレイがプレイヤーの幸福度低下や女性嫌いの増加と関連しているかどうかをより正確に理解するため、研究者らはメタアナリシス (複数の研究結果の統合及び高度な分析) の手法を利用、以前の研究の結果を体系的に評価したものとなっております。

ステットソン大のクリストファー・J・ファーガソン教授は次のように述べ、ゲーム中の暴力や性的表現と現実の暴力・性犯罪には関係性無いとしております。

私は20年間ゲーマーに対するゲームの影響を研究してきましたが、その殆どは暴力に対するものです。殆どの人は暴力的なゲームと、攻撃性や暴力犯罪との間には関係性が無いことを受け入れるようになったと思います。

しかし人々は性的化について、そしてゲームが男性プレイヤーを女性に対してより性差別的にするのか、それとも女性プレイヤーがより多くの身体的不満やその他の健康問題を経験するのかどうかについて多くのことを疑問に思っています。それは暴力よりはるかに小さな研究分野なので、私たちはいくらかの明快さをもたらすことを望んでいました。

全体的にはビデオゲームと性的化に関する「道徳的混乱」は、多かれ少なかれゲームの議論の「閉鎖的な」パターンに従っています。誇張と道徳的な怒りは多いものの、ビデオゲームが男女のプレイヤーに「害」を引き起こしているという証拠は殆どありません。

ファーガソン及び研究チームは、18の関連研究のメタアナリシスを実施。すべての研究には一般的ゲームまたは性的なゲームへの曝露の尺度が含まれており、研究のうち15件は「女性に対する攻撃性叉は性差別的態度」を測定、10件の研究は「うつ病、身体イメージまたは不安に関連する結果」を測定したものの、ゲームと性差別的な態度や心理的幸福との間に統計的に有意な関係を見いだすことはできなかったとしております。

Does sexualization in video games cause harm in players? A meta-analytic examination

ScienceDirect

(第1チーム/ゲーム・任天堂・リアル・インフラ・自動車・科学情報)

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