任天堂 スマホ向け開発を見直しゲーム機向けに注力の可能性 アナリストが指摘

任天堂がスマホ向けゲームの開発計画を見直し、これまでのゲーム機向けの開発に軸足を戻すのではないかとする見方が浮上しています。

任天堂 スマホ向け開発を見直しゲーム機向けに注力の可能性 アナリストが指摘
(画像:ブルームバーグ)

国内ゲーム市場コンサル企業「カンタンゲームズ」代表のセルカン・トト氏によりますと、任天堂のスマホ向けゲームの計画は2019年 (令和元年) 秋に「マリオカート ツアー」がリリースされて以降は白紙となっているとのことで、これは昨今のNintendo Switch (ニンテンドースイッチ) の成功によりスマホ向けに注力する必要性が減ってきているためではないかとの見方を示しています。

任天堂は1983年 (昭和58年) のファミコン発売以来、自社のゲーム機 (ハードウェア) とそれに最適化された自社及びサードメーカー製ソフトの両輪による展開を最も強みとしている事から、このビジネススタイルを引き継いでいるNintendo Switchが極めて好調な現状においては任天堂ゲームへのゲートウェイとしての役割を担うスマホ向けゲームに必要以上のリソースを割く必要性が薄まってきていると見ることが出来ると考えられ、実際同社の古川俊太郎社長もモバイル向けに新たなアプリを多くリリースし続ける予定ではない事を明かしています。

また任天堂はスマホ向けゲームによってユーザーから課金等の収益を必要以上に巻き上げることに関心が無い模様であり、これもまた同社がスマホ向けゲームに注力するとの選択肢を選ばないものとの見方を強めるものとなっています。

任天堂はこれまでDeNAやサイゲームスと「ファイアーエムブレム ヒーローズ」「ドラガリアロスト」などのスマホ向けゲームを開発・リリースしてきましたが、収益面で成功しているものは僅かなのが現状です。今後もゲーム業界全体の動向によってリソースの変動はあり得るものの、現時点では任天堂は従来から得意とし自身のホームグラウンドとも言える「ゲーム機とソフトによるビジネススタイル」が最適解である状況にある模様です。

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Bloomberg

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