いちから株式会社のバーチャルYouTuber (VTuber)/バーチャルライバーグループ・事務所「にじさんじ」の運営状況に綻びが生じてきているのではないかとする見方が浮上しています。
演者の負担増・心身不調による離脱相次ぐ
にじさんじ所属VTuber/バーチャルライバーを巡っては近日、演者の負担増や心身不調による一時的な離脱などが相次いでいます。
2020年 (令和2年) 2月3日、本間ひまわりは生放送配信にて自身の体調不良について明かしました。
本間ひまわりはにじさんじとソニー・ミュージックレーベルズによる共同プロジェクト「しのごの」をはじめ日程が多忙を極めていることを同プロジェクトのメンバーである月ノ美兎も明かしており、これら過密日程が過労へと繋がった可能性も考えられます。
更に1月に、当時の生放送配信における驚異的数字を記録した御伽原江良は2月16日、精神的疲労を受けて生放送配信の頻度を減らす (事実上の休止) と発表しました。
本件を巡っては御伽原江良の自宅に押し掛けようとするストーカー被害の疑い (深夜の生放送配信中にインターホンが鳴らされるなど) や、いちから株式会社から契約解除となったキャラクターデザイン担当者との何らかのトラブルを疑う見方もあります。
御伽原江良は1月の3DCGモデル披露の生放送配信にて驚異的数字を記録したほか森中花咲とのユニット「petit fleurs」としてのメジャーデビューも控えており、この時期の離脱はにじさんじ全体においても痛手であると言えるでしょう。
これら本間ひまわりや御伽原江良の一時離脱により、いちから株式会社の所属VTuber/バーチャルライバーに対するマネジメントに綻びが生じてきているのではないかとする見方が浮上しています。にじさんじでは他にも月ノ美兎や樋口楓などがメジャーデビューを控えており、それに伴うVTuber/バーチャルライバーへの負担増に対するマネジメントが適切に行われているかが注目されます。
VTuberのマネジメントを巡っては過去にゲーム部プロジェクト (現在はVTuberではなくキャラクターYouTuber) のUnlimitedや中国の動画プラットフォーム「bilibili」にて問題を起こしたキズナアイのActiv8、.LIVE アイドル部のアップランドなどが厳しく批判され続けていることから、今後もマネジメントを巡る問題が続けばいちから株式会社も同様の批判を免れなくなる可能性も考えられます。
リアルイベント立て続け開催の弊害も
にじさんじは2月21日現在、全国ライブツアー「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」を開催しています。
人気VTuber/バーチャルライバーによるライブや前述のメジャーデビューなど、にじさんじはYouTubeにおける活動と並びリアルイベント等に軸味を移しつつあるように見えます。それは全てが順調な局面においては素晴らしい成果を挙げられるものであり、実際2019年 (令和元年) 12月8日に東京・両国国技館で開催されたライブイベント「Virtual to LIVE in 両国国技館 2019」は最大級の成功であったと言えます。
しかし新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響により中止や大幅縮小となる催しが相次いでいる事を受け、今後にじさんじのリアルイベントに対しても思わぬ逆風が及ぶ可能性が浮上してきています。
こうした人気VTuber/バーチャルライバーによるYouTubeでの活動を抑えてまで取り組んできたリアルイベントが立て続けに中止となる事態へと発展すればその打撃は大きいものであると言えるでしょう。
また本来であればそうしたYouTubeでの活動における先輩達の「穴」は後輩となる新人にとってのまたとない活躍の機会となるはずでしたが、2月21日現在にじさんじの新人からは際立った頭角を現す者は出てきておらず、ホロライブプロダクションなどの新人と対照的状況となっています。
本格的正念場 乗り越えられるか
これまで演者に多くの裁量を与えることで良い意味での「放任状態」のスタイルを確立し今日の成功へと至ったにじさんじにとって、今回は初の本格的な正念場となることでしょう。
その意味で、にじさんじの正念場は来年 (2020年/令和2年) ではないかと思う。そして来年の年の瀬、人々にどのような景色を見せているのか。
その時、にじさんじが真に「本物」であるかが明らかになるのかもしれない。
にじさんじを見くびるな VTuber/ライバーの熾烈な競争とハングリー精神
「野良犬の逆襲」「雑草魂」的ハングリー精神で成り上がってきたにじさんじ。今がまさに正念場と言えるでしょう。
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