バーチャルYouTuber (VTuber) 電脳少女シロを運営するアップランドのVTuber事務所「.LIVE (どっとライブ)」は3月27日、電脳少女シロのYouTube公式チャンネル上での活動を4月より縮小すると発表しました。

これは.LIVEのTwitter公式アカウントが発表したもので、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響により “電脳少女シロの健康面・安全面を考え” YouTube公式チャンネルのメイン活動である連日の動画投稿を縮小するとするものです。
これらは額面通りであれば新型コロナウイルス感染症の影響に伴う一時的自粛と受け止められますが、これまでのアップランドの視聴者に対する姿勢や、今回の「(バーチャルである) 電脳少女シロの健康面・安全面を考え」とする説明 (ボイスモデル等ではなくVTuberが新型コロナウイルスに感染する恐れがあるとも捉えかねない内容) への不自然さなどから、近年の公開動画の再生数低迷なども考慮してのYouTube活動の縮小ではないかとする憶測も呼んでいます。
電脳少女シロのYouTube公式チャンネル登録者数は3月末から4月の頭にかけて70万人の大台を割り込む公算が高まっており、更に新型コロナウイルス感染症の影響に伴うスタジオ収録のリスクと、そうして制作された動画の再生数が低迷する現状を鑑み、事実上の活動縮小が行われるとする見方も考えられるところです。

(画像:ユーザーローカル)
“コロナショック” 企業系3D動画勢へ深刻な打撃
今回の電脳少女シロの “活動縮小” は、かつて “四天王” と称された3D動画公開をメインの活動とするVTuber (キズナアイ、輝夜月、ミライアカリなど) がLive2Dをメインとした生放送配信のようにフレキシブルな活動を行うのが難しく、更に新型コロナウイルス感染症など未曽有の非常事態への柔軟な対応も厳しいという運営上のリスクを浮き彫りにしたものとして、今後のVTuber業界全体のトレンドにも影響を及ぼす可能性が考えられます。
現ににじさんじやホロライブプロダクション所属VTuberを中心とする生放送配信の同時視聴者数 (同接数) は増加傾向にあり、新型コロナウイルス感染症の拡大による巣ごもり需要などを反映している可能性もある一方、かつての “四天王” は動画再生数の低迷に歯止めが掛かっていないという現状があります。
“コロナショック” は、かつての “四天王” をはじめとする企業系3D動画勢の苦境を鮮明にしつつあるのかもしれません。
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