NHKが昨年2019年 (令和元年) 12月31日大晦日放送の「第70回NHK紅白歌合戦」の目玉企画として、AIやボーカロイド技術により”復活”させた歌手「AI美空ひばり」を出演させたことに対する批判や賛否が強まっている模様です。
シンガーソングライターの山下達郎氏は1月19日、TOKYO FMの番組「山下達郎のサンデー・ソングブック」に寄せられたAI美空ひばりに対するリスナーからの質問に対し、自身の考えを明らかにしました。
スポニチアネックスによると、リスナーからの質問は「単刀直入にお聞きします。昨年の紅白、AI美空ひばりはどう思われますか?私としては技術としてはあり、かもしれませんが、歌番組の出演、CDの発売は絶対に否と考えます。AI大滝詠一とかAI山下達郎なんて聴きたくありません」といった内容で、これに対し山下達郎氏は「ごもっともでございます。一言で申し上げると、冒とくです」とのみ答えたとのことです。
スポニチアネックス
AI美空ひばりを巡っては P2y.jp でも過去になし崩し的推進への懸念を記事として公開していました。
今回NHKが”AI歌手・美空ひばり”の開発・公開を決定した背景は不明だが、良くも悪くも人々にこれら問題を投げかけるものとなった。だがそれはNHKスペシャルでの公開に留まっていればの話であり、それら議論が抜け落ちたまま更に紅白歌合戦へと”出演”させるというのはあまりにも性急が過ぎる。
誰も損しないのだから良いではないか、次は誰々をAIに…等々、果たしてこのままなし崩し的に許されていって済むものと言えるのだろうか。「死人に口なし」どころの話ではない。もし下記のような無邪気かつ無責任な流れが世論となっていくとするなら、その先にはあまりにも残酷な結果が待ち受けている事を覚悟しなければならない。
AI歌手・美空ひばりの衝撃 技術進歩と集約象徴 なし崩しへの危惧も
昨年末の「第70回NHK紅白歌合戦」は史上最低の視聴率を記録したと言われていますが、こうした「AI美空ひばり」の出演をはじめとした安易な姿勢が視聴者に見透かされた結果であるとも考えられるのではないかと思われます。
科学は人間に夢を見せる一方で 時に残酷な結果をつきつける
理想の人間を作ろうとした青年フランケンシュタインが 怪物を生み出してしまったように
NHK BSプレミアム/Eテレ フランケンシュタインの誘惑より
NHKは過去に自ら放送した番組からのメッセージを思い起こすべきでしょう。
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