Activ8 中国語版キズナアイをYouTube公式チャンネルで公開

Activ8は1月17日、中国の動画プラットフォーム「bilibili (ビリビリ/哔哩哔哩)」 を中心に活動する中国語版キズナアイ (通称名・紗利雅 (サーリア) ) をYouTubeの公式チャンネル「A.I.Channel」の動画 (中国語楽曲歌唱) で公開しました。

https://twitter.com/aichan_nel/status/1218110742773133312?s=19

Activ8は2019年 (令和元年) 11月30日、中国版キズナアイ (绊爱) は中国の別法人が運営するバーチャルタレント事務所「哎咿多 (アイード) 」がプロデュース・サポートを行うと発表していましたが、今回のYouTubeチャンネルへの公開により従来の中国ローカルの展開から拡大を図ったこととなります。

中国語版キズナアイを巡る問題と現状対応

「京アニ放火殺人事件」絡めた視聴者批判発言への言及

中国語版キズナアイは2019年 (令和元年) 8月16日、同年7月18日に京都市にて発生したアニメーション会社「京都アニメーション」第1スタジオへの放火殺人事件に絡めて視聴者を批判する発言をbilibiliアカウント上にて行っていましたが、今年1月18日現在に至るまで言及や説明は一切ございません。

政治的発言”への言及

キズナアイ”運営崩壊”か 尖閣諸島と台湾を中国領と政治的発言も

中国語版キズナアイは日本固有の領土である尖閣諸島を「釣魚島 (中国政府が用いる尖閣諸島の中国名)」、台湾 (中華民国) を「台湾省 (中国の一行政区)」とする地図を背景に用いた上で更に台湾を「中国台湾」、台湾語を「中国語の台湾の方言」などと呼称する”政治的発言”を行った問題がありますが (日本語、中国語、ボイスモデル如何に関わらず全てを同一の「キズナアイ」として位置付けているActiv8の責任が問われる事になるものの) 今年1月18日現在に至るまで言及や説明は一切ございません。

「ネットイース傘下のキズナアイ」「中国政府系フォーラム参加」の真相説明

キズナアイ 中国企業ネットイース傘下タレントとして中国政府主催イベントにて紹介される

2019年 (令和元年) 10月21日、中国・浙江省烏鎮で開催の中国政府主催の見本市「ワールドインターネットカンファレンス (世界インターネット大会/WIC)」のサブフォーラム「ネットワーク文化と若者」にて、キズナアイが中国の大手企業「ネットイース (網易)」傘下のバーチャルタレント (网易旗下的“绊爱”) として紹介されていたことが明らかとなりました。

このフォーラムは中国共産主義青年団主催ではないかとする見方もあり、今後は当局が中国企業を通じてActiv8からキズナアイの一部運営権を得る可能性も考えられうるものとなります。

Activ8は中国語版キズナアイについて、中国の別法人が運営するバーチャルタレント事務所「哎咿多 (アイード) 」がプロデュース・サポートを行うと発表したものの「ネットイース傘下のキズナアイ」への言及は無く、またネットイースとアイードとの関連についても今年1月18日現在に至るまで不明となっています。



今回Activ8は中国語版キズナアイのYouTube公式チャンネルへの初公開に踏み切りましたが、これまで幾度と求められてきた様々な問題に対する説明責任は果たされておらず、特にbilibiliの現地ユーザーを中心に厳しい批判が寄せられる状況が現在も続いていることから、今回の決定によって国内外のユーザーの賛否を巻き起こす可能性も考えられます。

Activ8 キズナアイ巡る問題「事実上のゼロ回答」で幕引きの懸念

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